なぜ今、理合なのか?

さて、表題の「なぜ今、理合なのか?」と言うテーマですが、私の考えを少し書いてみたいと思います。

私の師匠である門川師範からは常々「合気道の稽古は大先生や田中万川師範の目指された「合気道」を追及しなくてはならない。」とお教えいただいております。

それを実践するには大先生や田中万川師範が唱えられた合気道の理合について知見を深めて稽古をする必要があります。

稽古とは何ぞやという事に回帰するのですが、「稽古とは古の智慧をかえり(稽)みる」と言う事であり、すなわち「大先生や田中万川師範が唱えられた合気道の理合について知見を深めて稽古をする」と言う事であり、「合気道の稽古は大先生や田中万川師範の目指された「合気道」を追及しなくてはならない。」と言う事なのです。

昨年の高槻市合気道連盟主催合気道演武大祭の折に、手前味噌ながら門川師範から私の演武紹介の折に「江見さんは理合の解説についてはぴか一です」とご紹介いただきました。

合気道の理合について知見を深めていただく事が眞武館の稽古そのものであると考えておりますので、普段の稽古からなるべく理合の説明を事細かにするように心得ております。また、自身も常に合気道の理合と共にありたいと思い、常に理合について思いを馳せる様にしております。

指導時には事前にその日の稽古の理合について説明をさせていただいておりますが、稽古を受ける際の心得としては、

  1. 技の体現中には理合について考えながら行ってはいけない。
  2. 理合は、実際の動きの中ではなく、稽古を待つ間等に考えて、その理合に沿った自身の動作のイメージ作りをしておく。
  3. いったん技に入ったなら大きな気の流れの中で、先に考えたイメージに沿って技をなし、いかにイメージどおりに稽古できたかを反省する。
  4. イメージどおりで行ってもなお技がうまく出来ないときは、理合を見つめなおしてどこがいけなかったかを自ら考え、あるいは指導師範に質問するなりして、ひとつの考えに拘ることなく成長を図る。
  5. 技を施すコツや順番、テクニックと理合を混同してはならない。

と言うことを指導させていただいております。

昨夜もこのような説明のもと、入り身投げのと四方投げについて稽古いただきました。

このように眞武館の日常の稽古は基本的な合気道の理合に基づく基本技の基本動作の稽古に終始します。

同じ技を分解して、それぞれの時点での細かい理合と基本動作について説明し、稽古いただきながら最後にすべてをつなげてひとつの基本技の流れを作り、大きな気の流れで合一和合して行う合気道を目指していただいております。

この稽古方法に、最近は自信が出てまいりました。他道場の方から「眞武館は基本の稽古がしっかりしているから初心者の方でも動きがきれい」と最近もお褒め頂きました。

昨日の稽古でも初心者の方を含め、それぞれの門下生が稽古後に上達している事が目に見えるように感じます。この稽古方法に付いて来てくれる門下生にも感謝いたします。

「古(いにしえ)の教えをかえりみる」稽古をこれからも続けてまいりたいと思います。