手をかける

本日は、眞武館日立金属道場の稽古日でした。いつもの常連七番弟子T尾さんが風邪で倒れられてお休みとなり、T尾さんがいない稽古は、昔のCMのクリープの入らないコーヒーの様でした。(^O^)b\(- – ; フルスギテ ワカラン!!

本日も自作の短刀を一本携えて稽古に臨みましたが、先週に引き続き、最初は至誠館のS木さんと二人だけの時間が流れました・・・・このまま二人でお話しTime?

準備体操の合間に二番弟子のS木さんが参られ、ツインS木さんの両手に華の状態で稽古が始まりました。準備体操が終わる頃には六番弟子H本君も現れ、結局4名での稽古になりました。学生の皆さんが試験中は参加者が少なくなるのはやむを得ない状況ですが、H本君は今日で試験も終わったとの事、関大もそろそろ終わりとの事なので一番弟子K藤君や関大サークルのN山さんもそろそろ現れることでしょう。

入門以来H本君には基本的な事をお教えする余裕が無く、最初から一般稽古に混ざっていただいてここまで稽古して参りました事もあり、今日も折角の少人数なので、合気道の立ち居振る舞いや立ち方、座り方、半身の姿勢、歩み方、入り身転換法としての体の変換、呼吸法、前方回転受身や後ろ回転受身等の基本的な事を細かく指導する事に致しました。

最後に小手返しについて説明させていただきました。小手返しとは「小手」を返す技であり、間接を極めて痛めるための技ではないこと、「小手」とは手首の間接を指すのでは無く「手先」の事であり、「手先」を返す事であると説明し、実際に小手の握り方と返し方を伝授しました。小手返しは本来小手を握った片手で返さなければならず、一方の手はそれを援助したりいつでも小手周辺の顔面や他の部位への当身を入れる手である事も指導しました。小手返しがきれいに決まると、本来は手首の痛みなど感じる間も無く受けは飛ばされるものなのです。合気道は相手に痛い思いをさせるのが目的ではなく、相手を思いのままに導く事が大切です。小手返しや二教、三教、四教等の手に痛みを感じる技も、痛みを与える事自体が本来の目的ではなく、小手周りを極める事により意のままに受けを導く事、崩す事が肝要なのです。「痛めてやろう」と言う気持ちは愛の武道である合気道の本旨にそむきます。

折角持参した自作の短刀ですので、これを使っての突きからの小手返し短刀取りを履修しました。突いて来る短刀をなぎ払う手刀は、手先だけの動きにならず、腰でなぎ払う事、同じ腰で顔面やわき腹への当身をもう一方の手で入れることにより同一の腰の回転を使った攻防一体の動きとする事、顔面等への当身の手が受けの肩口から短刀を握る手をすべるように気結びしつつ握り手を上から押さえたときには自分の腹前の床近くまで落とされることにより相手が大きく崩れる事等を型稽古を繰返して鍛錬しました。

手をかけて人を育てる。これは、自分自身の成長にも繋がります。手をかけてあげればあげるほど、自分自身にも手をかけている事になるのでしょう。門弟の皆さんと地道ではありますが着実に成長したいと思います。稽古の回数や時間は多いに越した事はないのですが、それは必要条件であり十分条件ではありません。間違った稽古法を繰返せば悪い癖を作るだけになります。門弟達と一緒に多くの意義ある稽古をこなして行く努力を怠らないようにしたいと思います。

今日は帰りに二番弟子S木さんと色々な世間話を致しながらJR島本町駅までご一緒しました。世間には私の存じない、色々な方が、色々な人生を歩まれていて、その方といつ出会ってそのような知らなかった人生のお話をお聞きするかも知れず、それが一期一会と言う事につながる、人の縁の摩訶不思議なのだなと感じました。まだまだ、世間には私の未だ存じない未来のお弟子さんや友人達が出会いのチャンスを待っていてくれるのでしょう。人生まだまだ楽しみです。

(2011年の本日までの稽古時間/稽古日数=33時間/15日)









  1. このところ、稽古が少人数制で、とても寂しいですが、師範から細かく丁寧に稽古をつけて頂き、ほんとうにありがたく、感謝しております。
    今日の稽古で、私の欠点、問題点、悪いところ、「腰」だと痛感しました・・・。日常生活においても、「腰」がしっかりしていなければ、よい仕事は出来ないし、孫を抱くにも、危険です・・・。
    門川師範や江見師範は、技をされている時はもちろん、受けをされている時も、順番を待たれている時の立ち姿も、とても美しく、「私も、そうなりたいな・・・。」と思いながらいつも拝見しております。
    「しっかりとし、凛とした美しい腰」頑張って稽古を積んで、御二人の師範の様に、妹弟子や弟弟子に憧れられる姉弟子になりたいと思います!!
    なんちゃって~。えへへ~。
    そして、今日の稽古で、合気道は、私にとって、「守神」であると確信しました。師範、ありがとうございました!!m(^-^)m
    「時代おくれ」とってもいい歌ですね。なんていう題名の歌なんだろう・・・???と、気になっていました。胸のつっかえが、とれました~!

    • うーーん、どうも立ち姿の美しいと言う部分の私の名前は、師匠である私への労りから付け足されたようで、当然門川師範の美しい立ち居振る舞いには遠く及びません。

      門川師範の腰の動きは、以前からよく色々な方に説明しているのですが、私からは、観念的になのですが、腰だけが前にある様に見えます。その姿が非常に美しく、稽古時も極力師範のような立ち方をする様に努めています。

      私が師範の動きの中で最も美しいと思うのは、これも良く稽古の指導時等に説明しておりますが、相半身交差持ち二教をかけられているお姿です。

      まるで富士山のように円錐形に磐石に立たれ、二教取りをされた相手の小手を通して重心移動の全てが気と共に受けの臍下丹田へ注ぎ込まれているようにお見受けします。

      この二教取りを体現したくて二教の稽古が大好きになりました。(^O^)bヽ(- -; 迷惑な話しや

      河島英五の「時代おくれ」は私の十八番で、良く歌うのですが、鏡開きのときに聞かれたのかな?

      私自身がこうありたいと思う世界を歌詞にされたようで大好きな歌です。気に入っていただけたなら嬉しいです。m(_’_)m

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