素直が一番

人間、歳をとるとだんだん頑固になってくる。素直な自分でありたいと思うのだが、老化現象として、いた仕方が無いのか私を含め多くの方が歳を経ると共に頑固になっていく傾向は否めないようだ。

合気道の指導を長年させていただいていると、よく言われることだが、上手くなる人は素直な方が多い。

人の忠告や指導を素直に受け入れる素質が大切なのであろう。

しかし、素直なだけでよいのであろうか、そこには一徹に自らが求める理想像に向かう一途な姿勢も大切であるはずだ。

要はバランスの問題であろうが、どちらに重点があるべきかと言うと私は素直さが一番だと思う。

一徹な中の素直さ。これが理想だと思う。

一つの事柄を追いかけていて、これだと思い突き進んでいても人の諌言や示唆、アドバイス等をいただいた時に素直にそれが心に届く窓を持ち合わせているかどうかだと思う。

人から諌言を受けた時の姿勢が最も大切で、その対処の仕方で素直な方か、鼻持ちならない頑固者かが露呈する。

歳をとるとそれなりに人生を分かった気でいることが多い。それでも自分より多くの経験をしたりその道に通じた方は五万と世間におられる。

いやいや、その様な自分より長けた方の諌言だけでなく、自分と同レベルやそれより若い考えの方々の意見も聞く耳を持たねばならない。合気道で門川師範より教わった「教えることは、教わる事」の実践でもある。

その様に色々な方々の言葉を素直に聞く耳とハートを持っておきたい。

昨日書いたステレオタイプで物事を判断する方は、多分因習等にも惑わされる頑固一徹タイプなのであろう。素直な心で諌言を聞けば一皮剥けた新しい自分に出会えるのに気の毒である。

人は物事について判断する時、自分自身の判断に責任を負わなければならない。

そのとき、世間の風評や所謂ステレオタイプ等に惑わされず、真の姿を見る力を身につけ、責任を持って判断したい。また、その時、他者への配慮や労わりの心を持って行動できれば最高だと思う。

眞武館の合気道はその様に魂魄合わせて一緒に人生修行として稽古して行ければ幸甚だ。

我が合気道「眞武館」には素直で素敵な方々が門人として集まっていただき、本当にありがたいことだと思います。類は類を呼ぶと言います。素直さを眞武館の求心力としていきたいと思います。