受けの心得と見切り(20160929)

昨夜は合気道「眞武館」ふれあいセンター道場での合気道指導日でした。

稽古参加者は、T尾さん、M田さん、T野君、至誠館からS田さんでした。

T野君は、一カ月ぶりの稽古参加となりました。受験生ですので仕方がありません。久しぶりながら、来週月曜日に二級昇級審査を行う事になりました。頑張ってください。

昨夜の稽古では、表題の通り「受けの心得と見切り」について指導させて頂きました。

合気道に限らず、あらゆる武道や格闘技では、見切りの速さが技の速さにつながります。見切りとはそういった意味で非常に重要な要素となりますが、「見切り」の稽古をする道場はあまり拝見できません。

我が合気道「眞武館」では、平素から「見切り」の重要性を意識頂くように指導させて頂いております。

合気道は一対一の約束稽古・型稽古を主体とした稽古を行い、そこには技を行う「取り」とその相手となる「受け」があり、その二人で稽古を構成します。つまりその稽古が意義ある稽古になるかどうかは「取り」だけでなく「受け」も大事な要素になります。

そこで「受け」は漫然と「取り」の相手をするだけではなく、「心得」として「攻撃者の心」を忘れてはなりません。「受け」が「やられる稽古」になっているケースをよく見かけます。

「受け」はいついかなる時も崩れてはなりません。「取り」よりも先に動く事を「心得」ねばなりません。「取り」よりも先に動こうとすると「見切り」が必要になります。これが出来れば「返し技」もいつでもできる様になります。

わざと崩れて上手く受け身をとるのが「上手な受け」ではありません。常に「攻撃の心」をもって、「取り」の稽古のために攻撃し続ける事が約束稽古の原則です。

この攻撃が「いじわる」な攻撃になるようではよい稽古にはなりません。決められた攻撃を決められたままに常に仕掛けるからこそ「約束稽古」なのです。ただ、「いじわる」な攻撃での稽古は有段者、とくに高段者には必要になります。成長に合わせた稽古が大切です。

「取り」の方も、この「受け」の攻撃を「見切る」稽古になります。「取り」も「受け」もお互いに一度の稽古で技だけでなく「見切りの稽古」を行うべきなのです。

また、この見切りは「先の先」や「後の先」と言った事を意識する事は大先生も戒めておられます。「先の先」や「後の先」と言った事は存在するのですが、これは結果であって狙っていくものではないのです。狙って行く事は大先生が戒める「いたずらな競い合い」につながり、すでに「合気道」の心から外れてしまう訳です。動けば結果的に「先の先」であったり「後の先」となっており、常に「先」をとっているのが「合気道」です。

合気道は自然体に立って相手の気の流れを見切って動けば技になるように修行するものです。ですから「見切ろう」と気を張って構えるのではなく、「合気道に構え無し」の教え通り、自然体にリラックスして立ち、受けの気の流れを読んで、受けの動きを見切って動けばよいのです。

この稽古には「受け」の心得として「攻撃者の心」を忘れずに稽古する必要があるのです。

長くなりましたが昨夜の稽古は、それらを踏まえて「正面打ち一教抑え込み」を受けは正面打ちをすると同時に空いた手で取りの腹部に正面突きを入れる様にお願いしました。取りは常に隙の無い技を行わないと触れた次の瞬間に腹部に突きを入れられるわけです。

続いて「正面打ち一教入り身投げ」にて導きの手を「正面打ち一教動作」で行う稽古と共に、同じく受けは常に攻撃をするようにして稽古頂きました。

最後に「正面打ち一教から三教固め」の稽古とし、先の正面打ちと同時に腹部への正面突きを行う事と、三教に入る取りに隙があれば同じく顔面や腹部に突きを入れる攻撃の心で受けをとっていただきました。

普段出来ているつもりでもこの様な稽古をすると隙だらけであることがわかります。また、そのすきをカバーしようと物理的な速さや勢いで技をなそうとすると却っておかしくなります。ゆとりの中で「見切り」が出来る様に心得た稽古が肝要です。

いつでも隙のある相手には当て身の数発を入れられるだけのゆとりを持つために「見切り」が必要な訳です。

昨夜はそういった意味で良い稽古が出来たと思います。

稽古を早めに終えて、先だって初段昇段されたM田さんに袴の着用方法と畳み方を伝授して昨夜の稽古を終えました。

「晴れ男」の私は一昨日は大雨を受けましたが、昨夜は行帰りとも傘を用いずに稽古に参れました。久しぶりに稽古参加したT野君から,

稽古後、ふれあいセンターを出たところで「さすがに晴れ男、雨模様でも木曜日の稽古の行き帰りに雨に降られた事が有りません」と称賛していただけました。

あくまで「晴れ男」です、発音が似ていますが「禿げ男」ではありませんので、そこのところはよろしくお願いします。
m(_’_)m お願いします

2016年の本日迄の稽古時間/稽古日数=350時間/119日









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