夜景と苦行

今日も至誠館市役所道場の稽古後に速歩で帰宅した。いつもの高槻の夜景スポットで久しぶりにゆっくり、じっくりと夜景を眺めてみた。速歩を開始して約2ヶ月がたったが、汗をかきかき、坂道をつらいと思いながら登ったのが昨日の事のようだ。

実はこの夜景スポットの前後は胸突き八丁の急坂で、この前後100メートルはつらいと思っていたのだが、JR高槻駅から自宅までのなだらか(家内によるとかなりの坂道なのだそうだが・・)坂道を当初あまり苦にしていなかった。と言うか、その道が登り坂だと言う自覚が無かった。

暗い夜道であったのと、前を行く歩行者を抜くことにこだわっていたので全く坂道であることに気付かなかったのだ。会社への出社時は下り坂なので楽だと思っていたのに不思議なことである。

人間とは不思議なものでそれがつらい状況であると言う自覚が無いと、他人から見るとかなりの苦行であっても結構平気にこなしてしまうようだ。

眞武館も、島本町立体育館の畳はかなり重たく硬いもので、また古曽部体育館のソフトマットもソフトとは名ばかりで結構硬いマットである。眞武館の門下生はそれを当然のものとして稽古をしているのだが、彼らがはじめて芝生体育館の畳や至誠館市役所道場のソフトマットに接したときに必ず感激している。

あまりにもソフトで稽古時の負荷の違いに大きな差が有るからだ。しかしながら私自身はこのやわらかいマットや畳の環境しか知らないものよりも眞武館の門下生の方が幸せだと思っている。

つらい環境には慣れてしまえば当たり前のことなのだが、やさしい環境に慣れているものはつらい環境にはすぐにはなれることが出来ない。どんなところでも受身を躊躇無く取れる事が実践合気道として必要なことであり、そのような意味で眞武館の門下生は板の間や硬い畳、ハードなマットで日々稽古できることは幸せなことなのである。









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