脱力が大事「正勝吾勝勝速日」

「正勝吾勝勝速日」とは合気道そのものを表すと植芝盛平翁先生は仰られた。競い合おうと言う気持ちをたゆまぬ努力で抑制して勝利栄光を得る道である合気道は、そもそも最初から勝っているのであるから勝とうとする必要は無く、その場に自然体でたたずみ、相手と和合すれば技となるのであると言う事と解釈させていただいております。

このことは武道の世界では良く「平常心」と言う言葉でも語られることが多いと思うのですが、自然体でたたずむには「平常心」が必須であり、平常心を得るには「正勝吾勝勝速日」の境地に至る必要がある。その為の日々の研鑽であると考えております。

平常心で自然体で立つと言う時、身体の各部の筋肉は脱力している必要があり、戦おうとして筋肉に力みが入った状態は、とても「平常心」での自然体とは言えず、程遠い存在です。

それが為、「合気道には構えなし」と言われるゆえんです。

合気道「眞武館」での稽古は、この「正勝吾勝勝速日」を実践する合気道の研鑽の場としております。「正勝吾勝勝速日」=「合気道」=「眞武」だと言う事が根本の考えです。

昨夜の島本道場でもその事を中心に稽古いただきました。

昨夜の稽古参加者は一番弟子K藤君、三番弟子TJさん、四番弟子H本君、九番弟子N田さん、十一番弟子M田さんでした。

いつものように準備体操、禊、杖を用いた手首の鍛錬、杖回し、杖捌き、正面打ち、後ろ下段突き下段返しの素振りの後、久しぶりに31式杖の型稽古を行いました。

その後、五孤の剣、禊の太刀を行い、顔面への正面突き二度突きに対する網代歩きによる入り身投げを行いました。

最後は相半身交差持ち体の転換二教固めで昨夜の稽古を終えました。

非常に寒い島本道場で、冷たい本畳みと板の間の凍てつくような足元ですが、最近では慣れたのかあまり苦にはなりません。昔から「つらい事には早く慣れる」と言うのが信条ですので、ここでも実践できているようです。

道場でいつも指導のたびに申しておりますように、力む事は初心者でも直ぐに出来ますが、脱力は修行を積まないとなかなか出来ません。それは先に書いたように「正勝吾勝勝速日」の実践が必要不可欠であり魂魄両方の修行が必要だからです。魂の修行としての眞武館での稽古を理解していただければと思います。

(2013年の本日までの稽古時間/稽古日数=59時間/26日)









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