老若男女混在の理想の稽古

昨夜は、合気道「眞武館」ふれあいセンター道場での稽古指導日でした。

残暑がまだまだ厳しいですが秋の気配があちらこちらに感じられるようになりましたが、ふれあいセンター道場までの道のりはついこの間までは明るかったのですが、昨日は既に真っ暗で、街灯も少なく女性や初めてお出での方には少し不安な道のりかもしれないと思いつつ、秋の虫の音の大合唱の中、島本町営ふれあいセンターに到着しました。

昨夜は高槻市役所のリハーサル室の予約が取れなかったため至誠館の方はお休みでした。その為、稽古日が重なっている水曜日にもかかわらず至誠館道場からの出稽古の方も複数お出で頂けました。

稽古参加者は、一番弟子K藤君、十一番弟子U城さん、十六番弟子N田さん、十七番弟子M野さん、十八番弟子M田さん、至誠館S木さん、K松さん、K村さん、関大合気道サークルN山さんでした。

ふれあいセンターにたどり着かれた初めてのここでの参加者の方々は、やはり異口同音に施設の立派さに驚かれると同時に途中の道のりの暗さに、本当に道を間違えずにたどり着く事が出来るのか心配だったと仰られ、中には、徒歩5分の直ぐ近くのJR島本駅からタクシーで来られた方もおられました。(^^;

帰りに照明の多い安全な近道をお教えさせていただきました。次回からは大丈夫だと思われます。(^O^)b

さて、稽古のほうですが、昨夜も基本動作の稽古を中心に行わせていただきました。基本動作については同じ事を繰り返しお教えし、頭を使って覚える理屈ではなく、身体で覚えていただく必要があると考えておりますので、その為には繰り返しの稽古が効果的です。

いつもの準備体操、「天の鳥船」、「振魂」の禊の行の後、正面打ち前後斬り返し体の転換、一人体の転換、体の転換組稽古とつづけ、磐石な立ち居振る舞い(たち方、座り方)、膝行、網代歩き、膝行での網代、一教動作を取り入れた網代歩き、同じく一教動作で行う膝行での網代歩きと体捌きを交えて磐石な体制での体捌きの稽古をかねて行いました。

網代歩きの意義と「一刀法」、「一足歩」について説明し、追い足を大きく開いて継ぎ足で自然体に戻る網代歩きの稽古の後、逆半身から二教持ちでの一教動作に繋げる体捌きの稽古をしていただきました。

体捌きと同時に「象さんの鼻」を例にして、脱力して腕の振りに合わせた全身運動で後方への体捌きを稽古いただきました。出来るだけ大きく、象の鼻とした腕は足と腰の引きに合わせて腕の筋力で引くことをせずに全身で後退する事をイメージいただきました。

同時に、杖振りの要領での手首の八の字の返しを応用して退いた腕を引き足にためた筋力と共に呼び戻しの要領で一教突き上げ動作で受けの肘に当身を入れる感じにて入り身する流れも稽古いただきました。

一人稽古の後、二人一組で逆半身片手持ちから二教持ち一教押さえ込みを稽古いただきました。片手持ちされる取りの手とは逆のもう一方の手がおろそかになられる方が多いので、この手で受けの顔面に当身を入れつつ受けの摑みに来た手を引き寄せるように肩口から小手までを滑らせて最後に小手を二教持ちにする事、小手に二教決めをすると同時にとられた手を八の字に返して受けの肘に下方から突き上げる一教動作を行い、導く二教持ちの手と肘への突き上げ動作を同時に行って、受けを自己の入り身転換動作の気の流れに乗せていく手法の稽古と致しました。何度か細かな点を注意申し上げ、手本をお見せしながらの稽古でしたが、今回は試みにN田さんの小学生の息子さんたちにも稽古に参加いただきました。

逆半身二教持ち一教押さえ込みから入り身投げに技を展開し、最後に天地投げを行って昨夜の稽古を終えました。

昨夜は先に書きましたようにN田さんのご子息たちにも稽古に参加いただきましたが、今後はお連れされたお子さんたちにも稽古に参加していただけるようにしたいと考えております。7歳から73歳までの老若男女が青年部、少年部、男子部、女子部の区別無く渾然一体となって稽古する道場があっても良いのではないかと思います。

これは、実は同志社大学合気道部OBでカンボジアのプノンペンで合気道普及に活躍されているカンボジア合気会支部U田君のあちらでの稽古風景から考え立ちました。あちらではそのように老若男女入り乱れて稽古されておられるようで、これまで少年部をいつかは指導したいと考えておりましたが、その様に区別して難しく考える必要がないと「眼から鱗」でしたので島本でも試行してみる事にしました。

これからは、眞武館稽古にお子さんをお連れの際は、一緒に稽古という事もご一考いただければ幸甚です。

昨夜は結構成功だったように思えます。お子さんも退屈せずに日ごろ習う合気道をお母さんと一緒に稽古できて楽しそうでしたが、それ以上に他の門下生にもメリットがあったと思います。

お子さんを労って技をかける愛情が合気道の本来の技を施す際に必要な初めから勝っている「正勝吾勝勝速日」の心であると一番弟子K藤君に伝える事も出来、彼の技も荒々しさよりも優しさが勝る理想的な姿に急速に変化していただけたように思います。理屈より実践から学ぶ事が大切です。

お子さんと合気道をする中にも教えられる事は多くあると思いますので是非続けたいと思った瞬間でもありました。

(2012年の本日までの稽古時間/稽古日数=344時間/144日)









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