行って来ました香港

香港合宿遠征記02

1996年4月

第2章ホテル編
 合宿に出ると必ず谷口先生と同室になります。これは私が谷口先生との同室をかって出るからなのですが、決して谷口先生にほの字なわけでは有りません。f(^^;

Hotel01.jpg 200×139 (18KB)  実は谷口先生には常にシャワーを浴びないといられないと言う潔癖性なところが有りまして、この性分についていけるのは私だけだと思い込んでいるからなのです。

 稽古の後は当然の事ながら、外出先から戻ったり、食事の後や就寝前、起床後と常にシャワーを浴びられます。部屋に一緒に戻っても私が椅子に腰掛ける前にはシャワーの音が鳴りはじめています。就寝する時は、シャワーの音とともに眠りにつき、夢心地にシャワーの音を聞いているとそれは既に朝のシャワーの音なのです。しかも谷口先生は深夜1時前後に寝られ、五時頃にはシャワーを浴びておられます。いったいいつ寝ておいでなのかと不思議になります。

 そのような理由で、今回も門川先生と渡辺さん、谷口先生と私が同室となりました。幸いな事にツインの部屋が続き部屋で、間にドアが有りましたので、中国語しか分からないハウスキーパーの若い女性に身ぶり手ぶりで、このドアの鍵を開けてもらい、二間続きの状態にする事が出来ました。

 この若いハウスキーパーの女性達なのですが、初日の夜、食事からかえって廊下ですれ違った時、谷口先生と私が通り過ぎたとたんに何やらひそひそ話してこちらを見ながら笑っているでは有りませんか。谷口先生と「ほれられたのかな?」なんて冗談を言いながら部屋に入って気がつきました。実は食事の前に稽古からかえって道着をクローゼットの中に干しておいたのですが、その時、谷口先生の使い込まれたぼろぼろの黒帯を椅子の背にかけておかれたのです。この黒帯は武道を知らない人が見ると非常に怪しく目に写るほど使い込まれておりまして、私の想像では、変な言葉も分からない日本のおっサンが二人でツインの部屋で怪しいヒモで何かしているとでもとられたのではと・・・

 その日からは、黒帯もクローゼットに干していただくようにお願いしたのはご想像通りです。

Hotel02.jpg 200×137 (17KB)  渡辺さんについても書き留めておく必要が有ります。まず誰に聞いても渡辺さんの事を悪く言う方はおられないと思います。非常に優しい気持ちをもたれた物静かな方で、門川先生も合氣道の技にその優しさがにじみ出ていると言われます。本当にその通りだなと常々その人柄のよさに感心させられ、また、学ぶところも多い方です。香港でも、コッティア先生もテッドも非常に気に入られて、幾度も渡辺さんは良い人ですねと仰っておられました。

 実は、この渡辺さんの意外な一面をこの合宿で発見したのです。稽古の後の一時を渡辺さんと二人でホテルを飛び出して、香港の雑踏を見学して歩いたのですが、とある雑居ビルに入ってみると日本のアニメのフィギャーやアイドルのテレフォンカードなどのマニアものばかりの店がめじろ押しで、「こんなところにも日本の影響が」と二人で驚いておりました。(実際、付近のスーパーのお菓子売り場や衛生品(歯磨き粉等)はメイドインジャパンばかりでひらがなばかりが目につきました。)

 そんな中、渡辺さんがとあるブロックの角を先行して曲ってしばらくすると、「うわー」という彼の叫び声がするでは有りませんか!! 見るととある専門ショップの前、物静かな渡辺さんが声をあらげて「江見さん、今持ってるお金全部かしていただけませんか?」と渡辺さんらしくからぬ言葉!「どうしたんですか?」その問いかけに手短に説明された内容は、実は彼はスターウォーズの関連グッズのコレクターとの事。そう、そのお店はスターウォーズグッズの専門店なのでした。なんでも日本では手に入らないフィギャーが有るとの事。初めて見る渡辺さんのエキサイトし切った買い物におつきあいし、財布の中はからっぽになりました。ぞの後も彼のコレクターぶりには何度か驚かされましたが、99年のエピソードワン公開のスターウォーズブームの時にはテレビに取材を受けたり新聞に紹介されたりと、ただ者では無いコレクターぶりが公になったのでした。そうです、コレクターの方は御存知かも知れませんが、世界に1つしか無いグッズを持っていると自宅のコレクションをテレビ取材された彼こそが渡辺さんなのです。

香港合宿遠征記続き(3ページ目に行く)
変な話書いてごめんなさい>谷口先生
Page: 1 2 3 4