行って来ました香港 香港遠征記 1996年4月12日から4月15日 |
第1章旅立ち編 |
事のはじまりはその当時の行きつけの飲み屋での会話でした。オーストラリア遠征を終えた谷口先生と私が意気揚々とその報告を飲み屋で致しておりますと、そこのマスターが「海外で合宿やるのなら口を聞いてやるよ。香港なら一人19、800円で三泊四日のツアーが組めるで。これまでも紹介した実績有るから。」との美味しいお話、それならばとその話に乗ってしまったのです。後日、世の中にはそんなに美味しい話は早々無いと思い知る事になるのですが、結局一人98、000円という費用がかかる事になります。門川先生・谷口先生・江見・渡辺さんの四名が参加すると言う事になりました。 2年前に門川先生と谷口先生は台湾で行われた合気道世界大会に日本の代表演武をされておられるのですが、その際に香港の師範と大変懇意になられ、是非香港の道場を尋ねてくれるようにとその時に約束されたとの事で、この師範を探し出す事も私の使命となりました。 これをきっかけとして1995年の年末から、ちょうどNOVAに通っていた私がパソコンによる英文ファックス通信で香港合氣会と連絡をとり合宿の段取りを取る事となりました。 この香港の先生は「モーリス師範」と仰るそうで、オーストラリアのモーリス師範と同名だと言う事でした。香港合氣会に連絡をいれると、最初は連絡を受けていただいた道場で合宿稽古をさせていただけるようだったのですが、何故か途中から他の道場にまわされてしまいました。同時に合氣会本部の大沢師範から門川先生に次のような電話が入りました。 「昨日まで香港にいたんだけれど、君ら何をしに香港へ行くんだ? あちらじゃ何ものが何をしに来るのかと大騒ぎだぞ」 との事、門川先生が主旨をご説明され、モーリス師範を探している旨を告げられたところご理解いただき、その上香港に連絡していただけるとの事。その後香港からも連絡は入ったのですがモーリスという師範はおられないとの事で、最終的にコッティア師範の道場にお世話になる事になったのでした。 門川先生と谷口先生はモーリス師範について絶対におられると譲られず。出発当日には台湾での宴会写真を持参され、飛行機の中でこの写真でモーリス師範を探してみるとまで仰られます。その写真を見ました私は驚いてしまいました。 といいますのも、前日コッティア先生自らがファックスにてご連絡をいただいたのですが、その中で、我々を空港まで出迎えていただけるとの事で待ち合わせの為先生のご容貌について書かれておられたのですが、そのご容貌そのものなのです。 60歳くらいで白い顎ヒゲを蓄えられた少し小太りの老人。これがコッティア先生です。門川先生に名前に間違いは有りませんかと確認し、「そんな事無いと思うけれど」とお言葉を耳にしながら台湾での宴会でのはちゃめちゃぶりを撮影した写真を拝見致しました。中にはシャツをまくり上げてお腹を出してはしゃぐおかしな人物の写真まで有りました。 さて、いよいよ香港到着です。ホテルに入りますとファックスにてこれまで連絡を取り合っておりました香港合氣会のテッドダーディス氏からホテルロビーまで迎えに来ていただけるとの伝言メッセージが入っておりました。実はコッティア先生のお出迎えのお申し出は一般格安ツアーに混じっての訪問の為、ホテルまではリムジンバスが出迎えに来る事になっておりましたため丁重にお断り申し上げておりました。そこで、ホテルロビーでテッドダーディス氏を待ち受けておりますと、現れましたのはなんと、あの台湾でお腹を見せてはしゃいでいた人物では有りませんか!! どうやらオーストラリア遠征について耳にたこができる程何度も報告話しを聞かれていた先生がオーストラリアのモーリス先生とコッティア先生を混同してしまった様でした。しかし、このような中で再会されたコッティア先生と門川先生はより深い感銘を受けられたようでした。 |
やっぱり世間と言うのは狭いものなのですね |
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