合気道の理合い

至誠館道場での稽古の折にインドネシア出身のマルセルに来月バリ島に行くというお話しを致しました。マルセルも私の帰国と入れ違いに年末年始にインドネシアに帰国されるとの事です。インドネシアの飲料水は汚れているので決して飲まないようにとのアドバスをいただきました。知り合いの日本人は必ずお腹を壊すそうです。

途中、気合を入れての技の稽古に入ったところで彼から「どうして大きな声を出すのか?」と質問がありましたので、禊の概念と言霊について英語で説明いたしました。いずれも合気道の理合いの重要な部分でもあるとお話しすると「これまで合気道の理合いについて教えていただいたことが無い」との事でしたので「稽古の都度、門川師範が「争わないこと、ぶつからない事が合気道の目的です。」と常に仰っているのが理合いの中心です。ですから、いつも合気道の理合いは教えて頂いているのですよ。」とお話しすると納得していただきました。

合気道の理合いについては、一つ一つ座学で教えられる事は先ずありませんが、稽古の都度、お教えいただいている中に大切な理合いや理念が盛り込まれています。それを門下生が自身で見分けて習得することが大切です。指導される師範のお言葉や技の説明のそこかしこに大切なキーワードや理合いが盛り込まれています。技を眼で見て言葉でお教え頂いた理合いを確認して自己実現してみる事が合気道の道場稽古の醍醐味ではないのでしょうか。それゆえに見て取り稽古も大切な稽古となるのでしょう。