悪を悪として斬らず

この信念のページで幾度か正論をかざして上から目線で論破しようとする姿勢についてコミュニケーション能力が無い会話方法と書いて参りました。そのような方々を反面教師として自らは相手の気持ちを重んじ、相手の考えをなるべく聞きだして、こちらに正論がある場合も上手く正論に導いて納得頂ける会話をしたいとも書いて参りました。

では、そのような上から目線の方との会話や議論は避けて通るのでしょうか。

合気道では入門当時から師匠である門川師範から「合気道は相手がどのような方であっても楽しく稽古が出来なくてはなりません。」とお教え頂いて参りました。

また、故植芝盛平翁先生も「悪を悪として斬らず、悪を祓い清めて和合しなければならない」と仰っておられます。

ですから、合気道修行者としてはこの様な上から目線の方と会話する場合も上手く導いて会話や議論を楽しめる様に成らなければなりません。この様な事を銘にして色々な方と会話を行なうこと自体が人生の大きな修行となります。

なかなか実践できず自分の未熟さを思い知らされるばかりなのですが、相手を批判するだけで終わらずに上手く和合して楽しい会話とし、自らの思いを上から目線の人にも共有していただき納得して頂ければ成功です。

合気道の実践稽古は人生の至る所に在ります。だからこそ「合気術」ではなく「合気道」と言う名称なのだと解釈しております。